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急激な円安で日本銀行が動く!! 為替介入の歴史と影響

アイキャッチ画像 歴史から学ぶ

2022年9月と10月に日本の中央銀行である日銀が為替介入を行いました。
介入は2011年ぶりであり、私にとっては投資をするようになって初めての出来事です。

そこで今回は、為替介入の基本的な知識過去の介入による市場への影響をまとめました。

調べた結果、この先も為替介入が続く可能性は考えられるので、今のうちに一緒に理解しておきましょう。

この記事のポイント
  • 為替介入は相場の急変動を抑える目的
  • 「単独介入」「協調介入」の2種類がある
  • 単独介入:日本単独の実施、効果は薄め
  • 協調介入:他国とともに実施、トレンド転換にもなる
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1|基本情報

一般に為替介入と呼ばれていますが、正式名称は「外国為替平衡操作」と言い、外国為替市場で通貨間の売買を行うことを指します。

為替介入について、日本銀行公式HPから引用してみます。

為替介入とは、外国為替相場の急激な変動を抑え、その安定化を図ることを目的に、通貨当局が外国為替の売買を行うことを言います。

わが国では、財務大臣が円相場の安定を実現するために用いる手段として位置付けられており、~~~ 中略 ~~~財務大臣の権限において実施されます。

~~~ 中略 ~~~日本銀行は、財務大臣の代理人として、財務大臣の指示に基づき、財務省所管の「外国為替資金特別会計」(後述。以下、「外為特会」)の資金によって為替介入を行っています。

日本銀行における外国為替市場介入事務の概要 : 日本銀行 Bank of Japan

とにかくややこしいので、かみ砕いて説明していきます。

ボクにも難しいね…説明お願いします…

1-1|目的:為替の急激な変動抑制

目的としては為替相場の急激な変動を抑えることです。

そのため最近財務大臣や日銀総裁が「急激な円安は良くない」と盛んに言っているわけです。

日本が持つお金を利用

日本が持っている資産(財務省と日銀の保有資産)の中から、財務大臣の権限で日本銀行が外国為替の売買を行うことを言います。

※この持っている資産のことを外国為替資金特別会計(通称:外為特会)といいます。

為替介入の仕組み

1-2|「円買い」と「円売り」

円買いと円売りの違い

【円買い介入】規模小さめ

円買い介入は、円を買ってドルなど外貨を売る行為です。

ドルなどの外貨は日本で自由に発行できないため、持っている量に上限があります。
そのため、その時に持っている限りある資産を使って介入をすることになります。

その結果、円買い介入は比較的小規模になる傾向にあり効果も小さくなる傾向にあります。

【円売り介入】規模大きめ

円売り介入は、円を売ってドルなど外貨を買う行為です。

円は日本銀行から際限なく発行ができるので、円買い介入よりも規模が大きくなる分、効果も比較的大きくできます。

1-3|「単独介入」と「協調介入」

単独介入と協調介入の違い

【単独介入】日本だけでやる

単独介入とは、日本だけで為替介入することです。

一国だけの力となるため協調介入に比べると規模が小さくなり、どちらかというと一方的な為替変動を一時的に遅らせる意味合いが強くなります。

【協調介入】複数の国が協力

協調介入とは、複数国が協力して為替介入を実施することです。

例えば日米協力してのドル買いをするといった方法になります。

協力して実施するため介入規模が大きく、その効果は相場を反転させる場合もあります。

2|日本の為替介入の歴史・影響

財務省は公式HPにて月次ベースと日時ベースの外国為替平衡操作の実施状況を掲載しています。

統計表一覧(外国為替平衡操作の実施状況) : 財務省
...

今回は(2022年9月30日)の内容をもとに考察をしていきます。
この時点で2022年9月の為替介入のデータが出ていないので、それ以前のデータになります。

1991年以降の介入状況は下記チャートのようになっています。

日銀の為替介入の歴史

2004年までは結構な頻度で為替介入していたんだね

ほとんどが単独介入(緑)なんだ!
協調介入はアメリカとかの協力も必要だからめったにやらないんだね

日本円の為替介入のデータにドル円チャートの重ねたものを下に出しています。

為替介入とドル円チャート

協調介入(ピンク)や介入額が大きいとドル円のトレンド転換が起こっているね

ここから1991年以降の主要な為替介入について、歴史を振り返ってみます。

1993年上期~1995年上期

円売り介入、単独介入 → 円高のまま

1985年のプラザ合意(各国ドル安の協調介入)以降の行き過ぎた円高を懸念して、日本単独でのドル買い円売りを実施しました。
しかし円高はおさまらず、急激な下落を和らげる程度になっています。

1995年下期 

円売り介入、協調介入 → 円安へトレンド転換

プラザ合意の余波や阪神淡路大震災、日米貿易摩擦など様々な影響があり一気に円安が進みました。
七夕介入とも呼ばれ、行き過ぎた円高を懸念して日米協調介入が実施されました。

協調介入の結果、ドル円は反転上昇を始め円安へと大きなトレンドの転換点となっています。

1998年 

円買い介入、協調介入 → 円高へトレンド転換

アジア通貨危機の影響もあり経済が低迷し、急激な円安を懸念して日米で協調介入を実施しました。
協調介入の結果ドル円は反転し円高方向となり、トレンドの転換点となりました。

2003年~2004年

円売り介入、単独介入 → 規模が大きく翌年円安へ

日本経済の低迷と円高が重なり、かつてない規模(合計約35兆円)での単独介入を実施しています。
介入規模の大きさもあり、ドル円は下落が止まり、翌年反転をしました。

2011年

円売り介入、単独+協調介入 → 翌年円安へ

震災の影響もあり、円に対する投機的な動きを懸念して協調介入に加え、単独での介入も実施しました。
その後ドル円レートは下落が止まり、翌年から反転上昇となりました。

単独介入だと和らげる程度、協調介入だと反転することもあるんだね

3|歴史からみる為替介入の効果

歴史を振り返ってみると、いくつか分かることがあります。

3-1|【円買い】上限あり 【円売り】エンドレス

円買いは、日本の持つ外貨建て資産を売って円を買います。
したがって、日本の貯金の中から実施することになり規模も期間も限られたものになります。

一方で円売りは、日本国債を発行すれば基本的には際限なく円売りドル買いが実施できます。
したがって、単独介入であっても期間や規模を大きくできる傾向にあります。

3-2|【単独介入】相場変動を和らげる

日本はこれまで何度も為替介入を実施していますが、その多くが単独介入でした。

単独介入でトレンドを転換させたのは計10兆億円を越える大型介入時のみで、その他は変動を和らげる程度になっています。

3-3|【協調介入】トレンドの転換の可能性

協調介入を実施したそれぞれの年ではトレンド転換をしています。

世界経済の歪みを修正しようという動きや、極端な変動に悩まされている国を助けるために各国の協力のもと実施することから、その効果は高くなっています。

4|【まとめ】2022年11月以降の今後の展望

いまの日本が悩まされている円安は、世界の高インフレの影響で金利が引き上げられドル高になっていることが大きな原因の一つです。

つまり世界的にドルが急激に強くなっており、それが世界経済にも波及しています。

為替介入とDXYチャート

4-1|ドル高リスクオフ継続が濃厚

9月の為替介入については日銀の単独介入との情報です。
一方で先日10月の介入は正式な日銀のコメントは出ていません。

10月に日銀が介入に入った理由としては円の短期的な変動が激しかったからと言われています。

来週は日銀の金融政策決定会合があるため、その前後での急激な変動を抑えるためにも、今週介入をした可能性が考えられます。

この先もアメリカFOMCや日銀の会合が控えているので、会合の前後での急変動を警戒して単独介入することもあるかもしれません。

ただ実行したとしても、単独介入であればトレンドは変わらない可能性が高いので、ドル高による株安といったリスクオフの状況は続くものと考えます。

いったいドル円はどこまで上がるのやら。

4-2|協調介入実施ならリスクオフ一服?

実は、日本以外の諸外国もドル高による自国通貨安に頭を悩ませています。
日本以外は利上げをしているため、日本ほどの影響は受けていませんが…

そうは言っても、このままドル高が進めば、アメリカにも世界的にもドル高の影響が大き過ぎるとの判断になり、協調介入に踏みきる可能性も考えられます。

2022年内にはG20首脳会議があり主要国の集まる重要な場です。
場合によっては協調介入の話題も出るかもしれません。

協調介入があると数ヶ月のうちに円高ドル安への転換も考えられ、リスクオフは一段落する可能性も考えられます。

介入の有無は事前に発表されないため影響を避けることは難しいですが、どのような介入であっても、その理由と歴史を知っていれば柔軟な対応ができるのではないでしょうか。

この記事のポイント
  • 為替介入は相場の急変動を抑える目的
  • 「単独介入」「協調介入」の2種類がある
  • 単独介入:日本単独の実施、効果は薄め
  • 協調介入:他国とともに実施、トレンド転換にもなる

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