今週は2月のメインイベントともいえるFOMCがありました。
FOMCはアメリカ中央銀行(FRB)が開催する金融政策を決める会合です。
また翌日にはイギリス中央銀行(BOE)と欧州中央銀行(ECB)も同様の会合を開催しました。
これら会合は世界の投資家、トレーダーが注目するイベントでもあり、今後の経済見通しを見極める情報源でもあります。
そのため、会合当日は株価が上昇するなど投資市場の価格に影響を与えていました。
また仮想通貨も影響を受け、FOMCの発表後には株価上昇の流れに乗ってBTCも価格上昇となりました。
今回は、各国中銀が開催した会合は市場にどのような影響を与えたのかを解説していきます。
1|中銀の発表内容

FRBは2023年2月1日(日本時間2日明け方)にFOMCを終え、翌日はBOE、ECBが会合を終えました。
会合後には自国の政策金利を発表することに加え、会合で話し合われた内容の概要も一部公表されます。
まずは各国中銀の発表内容を確認してみましょう。
1-1|FRB

FRBは今回の会合で0.25%の利上げを行い、政策金利を4.5~4.75%の間と定めました。
前回の会合までは0.75%や0.5%と歴史的に見てもかなり強気の利上げをしていたため、今回は「利上げ幅縮小」という従来より多少和らいだ対応となりました。
FRBのパウエル議長は、あと2回ほどの利上げをすることで適切なインフレ率に戻す経済状況に持っていけるとの旨を発言しました。


1-2|BOE

BOEは今回の会合で0.5%の利上げを決定し、政策金利を4.0%と設定しました。
会合参加者7人中4人が利上げを支持した結果、これまでと同様の利上げ幅(0.5%)での判断でした。
会合後の声明ではこれまで言及されていた「強力に利上げしていく」との表現がなくなり、インフレがピークに達していることを示唆しました。
しかしBOEのベイリー総裁は、これで利上げが終わるわけではないと発言し、未だにインフレ上昇のリスクは残されていることを指摘しています。


1-3|ECB

ECBも、BOEと同様の0.5%の利上げとなりました。
政策金利は2.5%と定められました。
ECBは次回会合の3月でも0.5%の利上げを行う意向を表し、これからも高インフレを抑制する必要性があるとの方針を示しました。
またそれ以降の方針は経済状況を見ながら考えていくとのことで、ECBとしては行動の幅を制限せず柔軟な対応ができるような姿勢を取りました。
ECBのラガルド総裁は、利上げ下においても経済は想定より底堅いが、インフレを確実に低下させるにはまだ利上げ継続が必要との見方を示しました。


2|利上げで株価上昇

週間変動をみると株や米国債券利回りは上昇する結果となり、リスクオンの相場でした。
安全資産のGOLDは、最近は上昇傾向にあったものの今週は3%の下落となっています。
週を通してリスクオンの状況が強かったのは、やはり各国中銀の影響が大きいように思います。

2-1|FOMC発表後の市場反応

FRBは利上げを発表したため、本来であれば経済的には「悪材料」となりリスクオフ(株安)になりやすい内容です。
しかし利上げ幅が市場予想通りだったことや従来より利上げ幅が縮小されたことが、市場の安心感となり株高の相場となりました。
また、発表声明に「インフレが落ち着いた」との言葉が出てきたため、この先FRBが利上げをやめるのではとの見方も広がりました。
なぜならFRBはインフレを標準水準2%に戻すことを目的に利上げしているからです。
インフレが落ち着いたということは利上げの目的が解決したとの捉え方をされたわけです。
このようにFOMCの内容は市場を楽観視させる内容が多かったため、リスクオンの相場となり、リスク資産の代表格でもあるBTCも一時的に6%の上昇となりました。
2-2|BOE、ECB発表後の市場反応

BOE、ECBともに0.5%の利上げをしたため、こちらも本来であれば株安になりやすいネタです。
それでも、発表声明内容では今後も厳しい利上げをしていく「とても強い」意思は和らいでいたため、株は上昇しやすい環境になりました。
特にBOEについては、これまでの発言にあった「強力に利上げしていく」との表現がなくなったことが影響し、イギリス株式指数FRSE100は週末まで上昇が続きました。
ECBについては、FRBやBOEに比べると市場の解釈をけん制するような表現もあったため、どちらかと言うとタカ的姿勢でした。
それでもアメリカやイギリス株などの上昇の流れもあって、EU株も上昇することができました。
3|【まとめ】株高傾向は続き、もしかしたらリセッション回避かも?

今週会合のあった主要3ヶ国は、ともに市場の予想通りの内容となりました。
予想外のタカ的内容がほとんどなかったことから、先週から続いているリスクオンは今週も継続となりました。
少しタカ的要素のあったECBでさえ、EU株は上昇を続け年始からは11%も上昇しています。
このまま中銀の利上げ幅が少しずつ縮小していけば、経済の悪化はなんとか耐え忍び、世界的なリセッションは回避する可能性も見えてきたように感じます。
IMFの見通しでもイギリス以外のG7各国は、今年の経済成長はギリギリプラスを推移するとの内容が発表されています。
完全にリセッションを回避できる状況になってたわけではないので油断は禁物ですが、少しずつ明るい道が見えてきているので慎重に投資してきましょう。



コメント