今のアメリカは歴史に残るレベルの高いインフレです。
ファーストフードやテイクアウトのバーガーを食べるのに数千円必要な状況になっています。
そして、2022年9月13日にはそのインフレ状況を示す経済指標、CPIが発表されました。
アメリカ中央銀行FRBも政策決定の参考にしている指標でもあるため、市場の注目度はかなり高く、仮想通貨の価格下落にも影響しました。
今回の記事では、CPIの結果解説と来週(9/19週)への影響をまとめています。
CPIに関して、来週に向けて知っておくと良い情報をこの記事に集約しました。
先月のインフレ率(CPI)については下記noteでも解説していますので、「CPIってなに?」という方はこちらもご覧になってみてください。
1|インフレ率(CPI)の結果と市場反応

消費者物価指数(CPI)はアメリカでの消費者の動向を示すシンプルな情報ですが、インフレの動向(物価動向)を表すものとして考えられています。
CPIはその結果でアメリカ金融政策を左右します。
また結果に対する市場の見方次第で市場動向にも影響を与えるなど、CPIの重要性を今週は特に感じることができました。
1-1|2022年9月:インフレ率が上昇
今回のCPIに対する市場予想では、前回の結果が下落を示していたことから、今回もインフレの落ち着きをみせると考えられていました。
しかし、2022年9月13日に発表されたアメリカCPIの結果は市場予測のインフレ低下とはならず、上昇が続いていることを示しました。

- 物価の下落とはならなかったため、CPIも上昇が続く
- ガソリン価格は10.6%(前月比)の下落
- 食品や電気、住居価格は上昇が続く
1-2|ドル高、リスクオフへ
- 株価や仮想通貨などリスク資産が下落
- 米国債券利回りとドルが上昇
- ドル円は1.8%の急騰というドル高
- ドル高の影響でGOLDは1.6%の下落
発表後の市場の動きは、市場予測と逆の結果であったことが影響していました。
しかしそれ以上に来週控えるFOMCを加味して反応した部分が大きいと考えています。
市場はFRBが今後もインフレ抑制のため厳しい利上げを実施すると見ました。
その結果、利上げに弱いリスク資産が下落し恩恵を受ける米国債利回りやドルが上昇する動きに繋がったとみています。
利上げ予測も変化
CPI発表後には市場によるFRBの利上げ幅の予測が大きく変化しました。
CPIの発表によって、市場は利上げされる可能性が高いと判断をしたことが分かります。
| 利上げ予想幅 | CPI発表前 | CPI発表後 |
|---|---|---|
| 0.5% | 1割 | 予想者なし |
| 0.75% | 9割 | 8割 |
| 1.0% | 予想者なし | 2割 |
2|今後のインフレ予想

2-1|卸売物価は低下の兆し
PPIという卸売物価指数(企業側のインフレ)にも注目してみます。
CPIの翌日に発表されたPPIの結果は、予想を0.1%下回りインフレの下落を示しました。
下落の要因としては、燃料価格の高騰が落ち着きを見せてきているからと考えられています。

卸売価格の下落はゆくゆく販売価格に影響するため、この先の消費者物価の低下に繋がるものとなります。
来月のCPIで下落するとは言えませんが、徐々にインフレ低下は世の中に反映されるものと推測できます。
2-2|消費者はインフレ低下を期待
NY連銀の調査に、消費者の考える将来的なインフレ期待を集計したものがあります。
9月12日に発表されたデータでは、前回の調査時よりもインフレ期待が低下する結果となっていました。

3年先のインフレ期待については4ヶ月連続で下落しており、今はインフレ上昇が続いているものの将来的にはインフレが低下する動きを消費者は想定しています。
インフレマインドへの懸念も
その一方でインフレマインドへの懸念もあります。
物価上昇が当たり前の感覚となり、必要なものを今のうちに買っておこうとする消費者の考えや行動のこと。
必要以上に需要が増えるため、どんどんインフレ(物価高)になっていく。
デフレ状況が当たり前となり、なるべく消費しないようにする消費者の考えや行動のこと。
一向に需要が回復せず、デフレ(低物価)が続いていく。
インフレが長期間改善しないとインフレマインドとなり、結果的に高インフレが続くことになってしまいます。
この点はFRBも注視しており、消費者のマインドはインフレ動向に大きな影響を与える可能性もあります。
今回の調査結果では将来のインフレ期待が下がってきているため、まだ大きな問題ではありませんがこのような問題があることも理解しておくと良いです。
3|【まとめ】高インフレで利上げ予想が拡大

今週発表されたCPIではエネルギー価格は下落しているものの、他の物価はまだ下落しておらず、全体としてまだ高インフレが継続しているとの結果になりました。
来週9/20~21は、FRBが金融政策を決めるためのFOMCが開催されます。
FRBの役割のひとつには「物価の安定」があるため、今の歴史的な高インフレをなんとしてでも押さえ込む必要があります。
3-1|利上げ予想幅が拡大中、リスクオフに警戒
FOMCの判断には、今回のCPI結果も参考とされます。
まだインフレが継続していることから強気の利上げをする可能性が高く、CPI発表前後では利上げ幅の市場予測も変化し1.0%という数字も出てきています。
1.0%の利上げ予想は1週間前にはなかった数字なので、もし1.0%の利上げになればリスクオフになると考えています。
来週注目:FOMC、各国政策金利

また来週は日本、イギリス、スイスと主要国の金融政策会合も控えており、市場が反応するネタはたくさんあります。
日本以外は全て、大幅利上げが予想されています。
来週はボラティリティの高い相場が想定されますので、注意していきましょう。
4|参考データ一覧
FRB利上げ幅の市場予測
https://www.cmegroup.com/trading/interest-rates/countdown-to-fomc.html




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